所得補償保険・就業不能保険・収入保障保険の違いとは?自営業の選び方を解説
Income Indemnity vs Income Protection
所得補償保険・就業不能保険・収入保障保険の違いとは?
自営業の選び方を解説
傷病手当金がない自営業者・フリーランスにとって「働けないリスク」への備えは必須です。
3つの保険の役割分担を整理し、あなたに必要な組み合わせを見つけましょう。
📌 この記事でわかること
- ✅ 所得補償保険・就業不能保険・収入保障保険の違い(一覧表)
- ✅ 自営業者が「どちらを選ぶべきか」の判断基準
- ✅ 短期・長期の就業不能リスクを組み合わせてカバーする設計例
- ✅ 両保険の給付金が非課税である理由
自営業者の公的制度の確認ポイント:会社員は業務外の傷病で「傷病手当金(最長1年6ヶ月)」を受け取れますが、自営業者・フリーランスには傷病手当金がありません。障害年金は1〜2級のみが対象で、月7〜10万円程度。不足分を民間保険で補う必要性が特に高いといえます。
所得補償保険・就業不能保険・収入保障保険の違いを比較
3つの保険は名前が似ていますが、対象リスク・補償期間・免責日数がまったく異なります。まず一覧で整理します。
| 項目 | 所得補償保険 | 就業不能保険 | 収入保障保険 |
|---|---|---|---|
| 支払事由 | 就業不能 | 就業不能 | 死亡・高度障害 |
| 主な取扱 | 損保系 | 生保系 | 生保系 |
| 免責期間 | 7日〜(短期) | 60〜180日 | なし |
| 補償期間 | 1〜2年 | 60歳まで等 | 60歳まで等 |
| 保険期間 | 1年(自動更新) | 長期(固定) | 長期(固定) |
| 受取人 | 本人 | 本人 | 遺族 |
| 給付金の課税 | 非課税 | 非課税 | 課税(相続税等) |
| 個人事業主の上限 | 月間所得の70〜80% | 年収基準 | 年収基準 |
📌 課税について補足:所得補償保険・就業不能保険の給付金は、「身体の傷害に起因して支払われる保険金」に該当するため原則非課税です(国税庁 所得税法施行令 第30条)。一方、収入保障保険は死亡・高度障害が支払事由のため、受け取り方によって相続税・所得税の対象となる場合があります。
自営業者はどちらを選ぶべきか?
所得補償保険と就業不能保険はどちらも「働けないリスク」に備えますが、補償する期間が異なるため、一般的には組み合わせて活用することが考えられます。
🟢 短期就業不能(1〜2ヶ月)
所得補償保険が向いている
- ・ 免責期間が7日〜と短い
- ・ インフルエンザ・骨折など1〜2ヶ月の療養に対応
- ・ 1年更新で柔軟に見直せる
- ・ 月間所得の最大80%まで補償
🔵 長期就業不能(3ヶ月〜数年)
就業不能保険が向いている
- ・ がん・うつ病・脳梗塞など長期療養
- ・ 60歳まで継続的に保障
- ・ 加入時の保険料が固定(将来の値上がりなし)
- ・ 障害年金と合わせて生活費を確保
⚠️ 自営業者向けの注意点:会社員は傷病手当金(最長1年6ヶ月)があるため、就業不能保険の免責期間180日でも「傷病手当金が切れてから就業不能保険を受け取る」という設計が可能です。しかし傷病手当金のない自営業者は、免責期間中の1〜6ヶ月間の収入が完全にゼロになるリスクがあります。そのため所得補償保険(短期免責)を先に入れておくことが、自営業者には特に重要と考えられます。
設計例:月収40万円の自営業者の場合
あくまで参考値ですが、月収40万円(年収480万円)の自営業者が組み合わせた場合のイメージです。
① 短期リスク対策
所得補償保険
月額 約20〜24万円
(月収の60〜70%目安)
免責7日・てん補2年
② 長期リスク対策
就業不能保険
月額 約15〜20万円
(生活費カバー分)
免責90日・60歳まで
③ 死亡リスク対策
収入保障保険
月額 約15〜20万円
(遺族への月額給付)
子どもがいる場合に重要
※ 上記の保険金額は参考値です。実際の金額は保険会社・職種・年齢・健康状態によって異なります。個人の状況に最適な設計については、FPへの相談をご検討ください。
あなたに必要な保険は?選び方の目安
✅ 所得補償保険が向いている方
- → フリーランス・個人事業主で傷病手当金がない
- → まず短期の収入途絶リスクを抑えたい
- → 月収が安定しており毎年更新でもよい
- → 就業不能保険の免責期間(60日以上)が不安
✅ 就業不能保険が向いている方
- → がん・精神疾患など長期療養リスクが心配
- → 60歳まで保険料を固定したい
- → 所得補償保険より長期の保障が欲しい
- → 貯蓄がある程度あり、免責90〜180日は許容できる
多くの自営業者にとっては、所得補償保険(短期)+就業不能保険(長期)の組み合わせが、就業不能リスクを幅広くカバーできると考えられます。どちらか一方だけでは、カバーできない期間が生じる可能性があります。
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