収入保障保険はいらない?遺族年金と比べて必要性を判断する方法
Income Protection Insurance
収入保障保険はいらない?
遺族年金と比べて必要性を判断する方法
「いらない」という判断も合理的な場合があります。自分の状況に合わせて冷静に判断するための情報をまとめました。
この記事でわかること
- 収入保障保険が「いらない」とされる理由
- 遺族年金でどこまでカバーされるか(会社員・自営業別)
- 「いらない」と判断できるケースと「必要かもしれない」ケース
- 判断に迷ったときのチェックフロー
収入保障保険が「いらない」と言われる理由
保険の見直しや加入検討をするなかで「収入保障保険はいらない」という意見を目にすることがあります。こうした判断が合理的になる場合もあります。主な理由を整理します。
1. 扶養する子どもがいない・独立している
収入保障保険は「自分が亡くなったあと、残した家族(特に子ども)が生活できるかどうか」を補うための保険です。独身の方や子どもがすでに成人・独立している場合、この保険の必要性は低くなります。
2. 十分な貯蓄・資産がある
遺族が生活費に困らないだけの貯蓄や資産(不動産収入・投資資産など)がある場合、保険で補う必要性が下がります。「保険はあくまでも資産形成の補完」という考え方と一致します。
3. 会社員で遺族年金が充実している
会社員(厚生年金加入者)は、遺族が遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方を受け取れます。子どもがいる世帯では月15〜20万円程度の公的保障を受けられるケースもあります。この金額で生活費がほぼ賄える家庭では、追加の保険不要と判断できる場合もあります。
4. 共働きで遺族側の収入が安定している
夫婦ともに収入があり、一方が亡くなっても残った方の収入で生活が成り立つ場合、死亡保障の必要性はそれほど高くありません。
遺族年金でいくらカバーされるか
収入保障保険の必要額を考える上で、まず公的保障(遺族年金)の水準を把握することが先決です。
| ケース | 受け取れる遺族年金の種類 | 月額目安(子2人・モデルケース) |
|---|---|---|
| 会社員(厚生年金加入) | 遺族基礎年金+遺族厚生年金 | 月15〜20万円程度 |
| 自営業・フリーランス(国民年金のみ) | 遺族基礎年金のみ | 月9〜10万円程度 |
| 子なし配偶者(会社員) | 遺族厚生年金のみ(※2028年改正で5年限定化予定) | 月5〜8万円程度 |
※金額はいずれも目安・モデルケースです。収入実績・加入期間によって大きく異なります。詳しくは日本年金機構でご確認ください。
年収別・家族構成別の遺族年金目安額
同じ「月15万円の生活費が必要」な家庭でも、年収・家族構成・働き方によって受け取れる遺族年金の額は大きく異なります。以下は目安額の比較です(加入期間40年のモデルケース)。
| 世帯主の年収 | 会社員 子2人 |
会社員 子1人 |
会社員 子なし |
自営業 子2人 |
自営業 子1人 |
|---|---|---|---|---|---|
| 年収 300万円 | 約15万円 | 約13万円 | 約5万円 | 約11万円 | 約9万円 |
| 年収 400万円 | 約17万円 | 約15万円 | 約7万円 | 約11万円 | 約9万円 |
| 年収 500万円 | 約19万円 | 約17万円 | 約8万円 | 約11万円 | 約9万円 |
| 年収 600万円 | 約21万円 | 約19万円 | 約10万円 | 約11万円 | 約9万円 |
自営業・フリーランスのポイント:会社員と異なり、自営業の遺族年金は年収に関わらずほぼ一定(遺族基礎年金のみ)です。年収が上がっても保障が増えないため、収入が高い自営業者ほど「遺族年金では足りない」状況が生まれやすくなります。
自営業の月次保障空白額(目安)
毎月の生活費が20万円の家庭(子1人・自営業)の場合:
遺族年金の目安 約9万円 → 保障空白 月11万円
これを埋めるための収入保障保険の目安月額が「月11万円」となります。
※上記はすべて概算・目安です。実際の遺族年金額は加入期間・年収実績・家族構成・受給時の制度によって異なります。正確な金額はねんきんネット(nenkin.go.jp)でご確認ください。
「いらない」と判断できるケース / 「必要かもしれない」ケース
いらないと判断できるケース
- 独身・子どもがいない
- 子どもがすでに成人・独立済み
- 共働きで遺族側の収入が十分
- 十分な貯蓄・資産がある
- 遺族年金で生活費がほぼ賄える
必要かもしれないケース
- 子どもが小さく独立まで10年以上ある
- 片働き世帯で遺族の収入源が限られる
- 自営業・フリーランスで遺族年金が薄い
- 住宅ローン返済中(団信以外の生活費補填)
- 遺族年金と生活費に大きな差がある
必要性チェックフロー
以下を順番に確認してください
- 扶養する子どもがいるか? → いない場合は優先度低
- 遺族年金の月額目安は? → ねんきん定期便で確認
- 毎月の生活費との差額は? → 差額が大きいほど必要性が高い
- 貯蓄・資産で差額を補えるか? → 補えない場合は保険での補完を検討
判断に迷う場合はFPへの相談が有効です。個別のライフプランに合わせてシミュレーションしてもらえます。
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