高額療養費制度の2026年8月改正とは?自己負担上限の引き上げ内容と医療保険の見直し方

MEDICAL INSURANCE / KOUGAKU RYOYOHI

高額療養費制度の2026年8月改正とは?
自己負担上限の変更内容と医療保険の見直し方

約30年ぶりの制度改正。上限額引き上げで医療保険の必要性はどう変わるか確認しましょう。

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この記事でわかること:2026年8月から始まる高額療養費制度の自己負担上限引き上げの内容、所得区分ごとの改正前後の比較、2027年8月の第2段階改正、そして医療保険で今から備えるべきポイントを解説します。

高額療養費制度とは?改正が必要になった背景

高額療養費制度は、1ヶ月の医療費自己負担が一定額を超えた場合に超過分が払い戻される公的制度です。現行の自己負担上限額は1997年以来約30年間据え置かれてきましたが、2026年8月から段階的に引き上げられることが決定しています。

背景には医療費総額の増大と、公的医療保険財政の持続性確保があります。厚生労働省は「現役世代・高齢者の双方にとって持続可能な制度」を目指すとしており、住民税非課税世帯など低所得者は保護措置が取られる見込みです。

公的制度の確認ポイント:この改正は「公的医療保険(健康保険・国民健康保険)」が適用される費用の自己負担上限に関するものです。差額ベッド代や先進医療など高額療養費の対象外となる費用は、改正後も引き続き全額自己負担となります。

2026年8月改正後の自己負担上限額(所得区分別)

2026年8月の第1段階改正では、一般所得者を中心に月額上限が引き上げられます。下表は改正前・改正後(第1段階)・改正後(第2段階2027年8月)の目安です(確定値は厚生労働省の告示をご確認ください)。

所得区分 改正前
(〜2026年7月)
第1段階
(2026年8月〜)
第2段階
(2027年8月〜)
区分ア(標準報酬月額83万円以上) 252,600円〜 引き上げ予定 さらに引き上げ
区分イ(53万円〜83万円未満) 167,400円〜 引き上げ予定 さらに引き上げ
区分ウ(28万円〜53万円未満) 80,100円〜 引き上げ予定 さらに引き上げ
区分エ(26万円未満) 57,600円 引き上げ予定 さらに引き上げ
区分オ(住民税非課税世帯) 35,400円 据え置き(見込み) 据え置き(見込み)

※上記は厚生労働省の審議会資料をもとにした参考値です。改正後の確定額は告示をご確認ください。個人の状況によって最適な対応策は異なります。

2027年8月の第2段階改正について

この改正は2段階で実施されます。2026年8月の第1段階で一定額引き上げた後、2027年8月の第2段階でさらに上限が引き上げられる見通しです。2年にわたる段階的な移行となるため、医療保険の保障内容が現状で十分かどうかを早めに見直しておくことが重要と考えられます。

影響を受けやすいケース・受けにくいケース

影響が大きいと考えられるケース

  • 年収400〜800万円前後の一般所得者
  • 月の医療費が現行の上限額前後になる方
  • 入院が長期化するリスクがある持病がある方
  • 医療保険の入院給付金が少額の方

影響が小さいと考えられるケース

  • 住民税非課税世帯(据え置き見込み)
  • 健康で入院リスクが低い若年層
  • 入院給付金が手厚い医療保険に加入済みの方
  • 貯蓄で自己負担増加分をカバーできる方

高額療養費制度では補えない費用も忘れずに

自己負担上限が引き上げられる一方で、高額療養費制度の対象外となる費用は改正後も変わりません。医療費の実際の負担を考えるには、以下の費用についても把握しておく必要があります。

費用の種類 高額療養費の対象 目安金額
差額ベッド代(個室・2人部屋) 対象外 1日5,000〜20,000円以上
先進医療の技術料 対象外 数万〜300万円超(治療による)
入院中の食事代 対象外 1食490円(1日最大3食)
自由診療・混合診療 対象外 全額自己負担

医療保険の見直し3つのポイント

2026年8月改正を機に、現在加入している医療保険の保障内容を確認することが重要と考えられます。見直しの際に注意したいポイントを3点まとめます。

① 入院給付金日額の水準を確認する

改正後の自己負担上限額に加え、差額ベッド代や食事代もカバーできる日額水準(5,000〜10,000円程度)が確保できているか確認しましょう。個人の生活費や貯蓄状況によって最適額は異なります。

② 先進医療特約の付加を検討する

高額療養費の対象外となる先進医療の技術料は高額になる場合があります。先進医療特約は比較的低コストで付加できることが多いため、加入時に検討する価値があると考えられます。

③ 終身型か定期型かを年齢・目的に合わせて選ぶ

若いうちに加入する場合は保険料が割安な定期型も選択肢ですが、60歳以降も保障が続く終身型は長期入院リスクに備えやすい面があります。個人の状況に合わせて専門家に相談することも一つの方法です。

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